第213章

島宮奈々未はもう、取り繕ってなんかいられなかった。普段なら迷わず蹴り飛ばしている。

だが今は――この胸の苦しさを、誰かにほどいてほしかった。

「丹羽光世……私たちの赤ちゃん……」

島宮奈々未は不安を隠せない。あの甘いスープが胎児に悪さをしないか。さらに、このあと理性が飛んでしまったとき、万が一にも赤ちゃんを傷つけたら――。

「心配するな。加減する」

丹羽光世は片手で島宮奈々未の頭を抱え、もう片方の手で腰を支える。そのまま自分の腰の上に座らせた。

島宮奈々未は両腕で彼の首にしがみつき、頬を赤くして見上げる。

「このまま立ったまま? できるの? 私だって――それなりに重いんだけど」...

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